【Auto Layout】readableContentGuideを使わずに最大幅を定義する

公開日: : 最終更新日:2020/07/09 iOSアプリ開発

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iOS 9からUIViewにreadableContentGuideが追加されましたが、readableContentGuideを使わずに通常の制約だけでビューの最大幅を設定する方法について解説したいと思います。

    

必須の制約を追加する

今回はビューコントローラーの中にUITextViewを1つ設置し、この幅を可能な限り600に近づける(ただし画面からはみ出させない)というレイアウトを作ってみましょう。

まず、必須(優先度1,000)の制約を設定していきます。

20160509-192748.jpg

  1. Text View.width ≦ 600
    • テキストビューの幅は600以内
  2. Text View.top = Top Layout Guide.bottom
    • テキストビューのtopは、Top Layout Guideにピッタリ合わせる
  3. Text View.bottom = Bottom Layout Guide.top
    • テキストビューのbottomは、Bottom Layout Guideにピッタリ合わせる
  4. Text View.leading ≧ View.leadingMargin
    • テキストビューのleading(左側)は、ViewのleadingMarginからはみ出ないようにする
  5. Text View.trailing ≦ View.trailingMargin
    • テキストビューのtrailing(右側)は、ViewのtrailingMarginからはみ出ないようにする
  6. TextView.centerX = View.centerX
    • テキストビューのcenterXは、ViewのcenterXに合わせる

    

随意の制約を追加する

次に、随意(優先度が999以下)の制約を追加していきます。

20160509-194013.jpg

  • Text View.width = View.width 優先度750
    • Text Viewの幅は、可能な限りViewの幅に近づける

    

ちなみに随意の制約には、ある方向にビューを引き寄せる効果があり、今回はそれを利用しています。

随意の(必ずしも満たさなくてよい)制約を定義することも可能です。制約にはすべて、1〜1000の優先度があります。優先度1000の制約は必須です。そうでない制約は随意です。

解の計算に当たり、Auto Layoutは優先度の高い方から順に、制約をすべて満たす解を求めようとします。随意の制約を満たせなかった場合、その制約を飛ばして次の制約に進みます。

随意の制約を満たせない場合でも、レイアウトには影響が及ぶことがあります。ある制約を無視した結果、レイアウトが不定になった場合、システムはこの制約に最も「近い」解を選ぶからです。このように随意の制約には、満たされなかった場合でも、ある方向にビューを「引き寄せる」効果があります。

引用元 : Auto Layoutガイド: 制約の構造

    

プレビュー結果

プレビュー結果は以下のようになります。


20160509-194854.jpg

左から順に

  • iPhone 4-inch Portrait
  • iPad Portrait
  • iPad Landscape

となっています。

    

サンプルはこちら

サンプルをGitHubに置いたので、気になる方はチェックしてみてください。 ⇒ akio0911/MaxWidthConstraints: readableContentGuideを使わずに通常の制約だけでビューの最大幅を設定するサンプル

    

@akio0911はこう思った。

「可能な限り〜、というレイアウトを実現するには、優先度が1,000ではない制約を使う」ということを覚えておくと、様々な場面で役に立つと思います!

    

↓ 実例とともにAuto Layoutを学べる一冊です!

この記事を書いた人
あきお(@akio0911
派手髪iOSエンジニア。Twitterアカウントは@akio0911。YouTubeチャンネル「あきおチャンネル」にてiOSアプリ開発講座を公開中。著書に「iPhoneアプリ開発レシピ」「cocos2d for iPhoneレッスンノート」など。iOSアプリ開発をテーマとしたオンラインサロン「アプリ道場サロン」を運営。東京・大阪にてアプリ開発講座「アプリクリエイター道場」を主催。

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